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母が初めてレビー小体型認知症の疑いがあると分かったところまででした。
低カリウム血症は改善に向かいつつありましたが、便秘は続いていました。
ありとあらゆる検査をした
疑わしい病気のあらゆる検査を受けても異常がありませんでした。
最後の砦、脳の画像診断に委ねることになりました。
2019年10月 脳の画像診断
いよいよ10月末に、レビー小体型認知症の診断のための検査
脳ダットスキャンシンチグラフィ=SPECTを受けることになりました。
SPECT(スペクト)とはパーキンソン病の検査に使われる
レントゲンやMRIのような造影検査のことです。
ドパミン神経系障害の画像診断
長寿医療研究センター病院レター 第58号より抜粋
PD(パーキンソン病)の運動障害を引き起こす基本的な病理学的変化は、中脳黒質緻密部のドパミン神経の脱落であり、正常の50%程度以下に細胞数が減少したときに臨床的にパーキンソニズムが発症すると言われています。このドパミン神経の脱落をDAT SPECTを用いて保険診療の範囲で検査することが可能となりました。DAT SPECTはドパミン神経終末にあるドパミン再取り込み部(ドパミントランスポーター)に結合するI-イオフルパンという製剤を用いることで、黒質線条体神経の週末部が存在する線条体への集積を見ます。PDでは黒質の外側より神経細胞脱落がはじまるとされ、この検査を行うことで黒質線条体神経の変性脱落を客観的に評価することができ、薬剤性パーキンソニズムや、本態性振戦(振戦=ふるえ)との鑑別、アルツハイマー病とDLB(レビー小体型認知症)の鑑別などに大いに役立つと期待されています
2019年11月 レビー小体型認知症と認定されました
造影検査の結果が出て主治医の先生が
「やはりレビー小体型認知症と言って差し支えない」と
デリケートな言い回しの診断を下されました。
レビー小体型認知症とは
- 根治しない
- 症状がよくなったり悪くなったりして次第に下降する
- 投薬が困難
投薬の問題
この病気の投薬の問題は、二つの症状に反する作用があることです。
認知症状の薬➡️パーキンソン症状加速
パーキンソン症状の薬➡️認知症状加速
このころの母は痔の痛み(先生によると治っているのに痛むという)と、
便秘からまたあまり食べなくなり、妄想もあるようでした。
アルツハイマー型認知症の治療薬を始めましたが、
「毒やと思う」といい家族がどんなに違うと言っても
なかなか飲みませんでした。
「説き伏せよう」とする気持ちが先走り、病気に対して理解もないときだったので
食べない飲まない母に対しイライラして、一番悪い時期でした。
2019年12月 投薬のための検査を受けました
妄想が軽くなるような薬の治療を始めるために、
入院してその薬が合うかどうかの検査をすることになりました。
投薬の前にメリットデメリットを天秤にかけてみたのです。
その結果、薬を飲むと体が動かしにくくなり
パーキンソン症状を助長、投薬はあきらめることになりました。
母には合わなくて投薬できませんでしたが、
ケアマネージャーさんの義理のお母さまは合う薬があって
投薬によって1人で暮らせるようになったそうです。
合えば普通の生活を送ることもできるのです。
今回はスペクト検査を受け「レビー小体型認知症」と認定された話でした。
では今日もぼちぼち行きましょう。
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