衣類は過剰供給
新型コロナの影響でアパレル企業の倒産があるだろうとは想像していましたが、
昨年2020年前半のニュースでショックを受けたのが(株)レナウンの経営破綻でした。再建はかなわず、破産となったようです。
~再建を断念し破産へ~
東京商工リサーチ2020.11.2 記事より引用
5月15日に民事再生法の適用を申請し、再生手続きを進めていた(株)レナウン(TSR企業コード:295833440、江東区)は10月30日、東京地裁より民事再生手続廃止決定を受けた。4週間後を目途に破産開始決定を受ける見通し。
アパレルで仕事をしていた立場でいうのもなんですが、衣類は供給過剰だと思います。
商品がないと売れないからともともと供給過剰なところがあり、また、あまったものは値引きで処分するという商習慣を持っていました。
近年は商品のサイクルが非常に早くなって、処分される衣類も増えています。
メディアで見かける在庫衣料を現金で安く買う大阪の企業さんは、コロナ禍で一度も店頭に並ぶことなく買取りに持ってこられる商品が増えた。と話しておられました。
どれだけアパレル企業のお金回りが悪く、自転車操業しているかということを感じ取れます。
SDGs(持続可能な開発目標)目標12 「持続可能な消費と生産」
アパレル企業の商業活動はSDGsの
目標12 「持続可能な消費と生産」に大きくかかわっています。
日本において廃棄される衣料は使い終わった衣類の約65%。年間およそ51万トンに及び、それは毎日、大型トラック130台分になるそうです。
残りの約20%は再利用、約16%がリサイクルされています。
ちいさな一歩。衣類リサイクル「洋服ポスト」
東京神奈川13か所で活動されている「洋服ポスト」さんをNHKの番組で話題にされていました。
月に一回、無料で引き取りして、アジアやアフリカ各地で販売されるそうです。基本的には洗濯や修繕をせずに着られる洋服に限って引き取ってくださるそうです。
洋服ポストサイトより引用
ちいさな一歩。企業の取組み
最近は「エコ染色システム」を利用して従来より環境負荷の低い方法で製造されているデニム会社さんや、微生物の力を利用して排水からメタンガスを発生させ、それを燃やすことで、タービンを回し、電気を生み出す。その電力を排水の色を落とすエネルギーとして利用できれば、電気代の負担をなくせると考えた。工場から捨てるしかなかった排水からエネルギーを生み出し、バイオマス発電に挑戦している今治タオルの企業などの話もニュースで耳にしました。
とてもいいことだと思います。
根本的に解決する方法はないのか?
リサイクルの取り組みや環境負荷を減らす製造現場の努力はもちろんいいことです。けれど根本的な構造を変えるようなものではないです。
食品のようにすぐには腐ったりしないのですが、やっぱり衣類にも鮮度があるものです。在庫は定価で売るのは難しく、どんどん新作ができて来ます。
いったい1年でどれだけ衣類が供給されれば足りるのか、それを保つだけの供給量になれば無駄がないのに。
なかなかうまくは解決方法が見つかりませんね。
私は近年、よぶんに衣料を買わない。作らない。ことで自分ができる範囲で無駄を減らす行動をしています。
衣類の無駄をなくす方法。だれか発明してくれませんか?
では今日もぼちぼち行きましょう。
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