アメリカ映画
久しぶりに映画館で映画を観ました。
30代の時はアジア映画が好きで劇場でもいろんな映画をよく観ていました。
昔好きだった映画のことをネットで調べていたらとある映画ブログにたどり着き、
そのブログの最近の記事でこの映画を大絶賛されていたので興味を持ちました。
マイナー映画っぽかったし、3月末に公開されていたので
早く行かないと終わってしまうかもしれない!と急いで観に行きました。
「ノマドランド」は
ジェシカ・ブルーダーの
「ノマド 漂流する高齢労働者たち」というドキュメンタリー本が原作の、
北京出身のクロエ・ジャオ監督の作品です。
「ノマド」は遊牧民という意味ですが、現在はITを使って、オフィスではない環境で自由に仕事をする人をさす「ノマドワーカー」という言葉が定着していますよね。
登場人物
ファーン:フランシス・マクドーマンド
デイブ:デヴィッド・ストラザーン
ストーリー
夫をがんで亡くし、リーマンショック後の企業の事業の破綻によって家も街も無くなってしまった主人公ファーンがキャンピングカーで生活しながら出会う人たちと交流していく話です。
家を持たずにキャンピングカーで生活する人を「ノマド=現代の遊牧民」と呼びます。
この映画は半分がドキュメンタリーです。本当にノマド生活をしている人たちの中に主人公役のフランシス・マクドーマンドが混じり、ノマドとの交流の中で生き方を探していきます。
映画の初めからどこも笑顔になるところはありません。
ウェットで少し抑圧された感じ。ずっと何か重いものが心に乗っかっている感じでした。
出てくるノマドたちは病気を抱えていたり、失った身内を想い続けたり
と何かしら問題を抱えています。それでも淡々と人生を過ごしているのです。
家を持たない暮らし
臨時教師だったファーンはスーパーマーケットでかつての生徒に
「ホームレスになったの?」と聞かれ、「ホームレスじゃなくて、ハウスレスよ」と言います。
「ホーム」が精神的なより所っていう意味合いなのに対して
「ハウス」はより物質的な硬質なものというとらえ方でしょうか?
実は昔から私自身、路上生活者や、ミニマリスト、荷物一つで生きるような「持たない生き方」ということに強い憧れがあります。なぜかわからないけれど、そういう気持ちをずっと持ち続けています。
映画の魅力
「バグダット・カフェ」も似たような映画、ロードムービーとして秀逸でしたが
「バグダット・カフェ」より「ノマドランド」の方がウェットだと感じました。
ストーリーに大きな盛り上がりはないのですが、とにかく、音楽と風景が美しいです。
空気の温度や匂いがスクリーンからあふれてくるような気がしました。
音楽、風景、人々で感じる浮遊感で癒され、すごくヒーリング効果のある映画だと思いました。
今日は映画「ノマドランド」の感想でした。
では今日もぼちぼち行きましょう。
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